私は持病の弁膜症があり、FP資格を持つ元保険営業です。保険を提案する側にいたころから、頭では分かっていたつもりでした。それでも、自分が当事者になってみて、あらためて思い知ったことがあります。病気が見つかってからだと、保険は一気に入りにくくなる、ということです。

- いま健康で、保険に入るか迷っている方
- 持病が見つかって、保険に入りにくくなったと感じている方
- 弁膜症などの持病があっても入れた人の、正直な話を知りたい方
実際、私は医療保険とがん保険を、弁膜症が見つかる前に契約しています。ところが死亡保険だけは、見つかったあとに考え始めたので、加入にとても苦労しました。
同じ人間なのに、保険を考えたのが病気の前か後かで、入れるかどうかが、これだけ大きく分かれます。その差を、当事者になって初めて実感しました。
この記事でわかること
- 病名の診断前後で、保険に入れる選択肢が大きく変わること
- 私自身、発覚後の死亡保険の加入に苦労したこと
- 新しく入るだけでなく、いまの保険の見直しも難しくなること
- 診断後でも、その時点の結果や特定の会社の判断だけで諦めなくていいこと(ただし健康なうちのほうが有利)
※これは個人の体験です。加入できるかどうかは、症状や時期、保険会社によって変わります。「診断後は入れない」「健康なら必ず得をする」という単純な話ではありません。
病名の診断前後で、保険加入の選択肢が大きく変わった
病名の診断前後で、加入できる幅はこれだけ変わりました。
| 保険の種類 | 考えたタイミング | 結果 |
|---|---|---|
| 医療保険 | 弁膜症の診断前 | 当然のように、通常どおり加入できた |
| がん保険 | 弁膜症の診断前 | 当然のように、通常どおり加入できた |
| 死亡保険(収入保障) | 弁膜症の診断後 | 当初は入れる保険がなく、数年後に緩和型が出て選択肢ができた |
病気の診断前は、当然のように無条件で引き受けてもらえた
独身のころ、まだ健康の不安がなかった時期に、医療保険とがん保険に加入しています。持病もなかったので、審査で身構えることもなく、通常どおり入れました。いま振り返ると、健康なうちに備えておいたことは、思いのほか大きかったと感じます。
診断後は、入りやすいはずの死亡保険でさえ選択肢が一気になくなった
その後、健康診断で弁膜症が見つかりました。私は保険の仕事をしていたので、当時からあらゆる会社の審査基準を見てきています。その私が探しても、医療保険より引き受け基準がゆるいはずの死亡保険(収入保障型)でさえ、加入できるものは見当たりませんでした。医療より入りやすいはずの死亡保険でさえ、そこまで選択肢が消えると知り、正直かなり戸惑ったのを、いまでも覚えています。
それから数年後、幸いにも引受基準緩和型の収入保障保険が発売されました。「将来はこれに入るのかな」と、漠然と考えていたものです。診断の前と後で、入れる保険がこれほど変わるとは思ってもみませんでした。
なぜ、持病があると生命保険に入りにくくなるのか
保険は、自分の健康状態を告知したうえで、保険会社が引き受けるかどうかを審査する仕組みです。持病があると、加入の条件が厳しくなったり、告知の項目を絞ったぶん保険料が割高な「引受基準緩和型」が中心になったりします。
裏を返せば、健康なうちは、選べる会社も商品も、いちばん幅が広い状態です。元気なときほど、選択肢は多くなります。持病を経験したことがない方には、なかなかイメージしにくい話かもしれません。それでも加入のハードルは、思わぬきっかけで大きく変わります。
難しくなるのは、新規加入だけではない
病気が見つかって難しくなるのは、新しく入ることだけではありません。いま入っている保険を、より良い条件に見直すことも難しくなります。
たとえば、健康なうちなら、保険料の安い商品や、より手厚い保障に乗り換える選択肢もありますが、持病がついてからでは、その乗り換え自体が通りにくくなります。今の保険が本当に自分に合っているのか、見直すべきかどうかも、できれば健康なうちに、早めに考えておきたいところです。
健康なうちに、一度考えておきたい
保険は、必要になってから慌てて入るより、健康なうちに一度考えておくほうが、ずっと有利です。
- 結婚・出産・住宅購入など、保障が必要になる節目の前に、一度見直す
- 医療・がん・死亡と、種類ごとに「いま自分に必要か」を整理する
- 迷ったら、複数の会社をまとめて比べてくれる窓口で、棚卸しだけでもしておく
見直しや加入を考えるきっかけは、人生の節目だけではありません。たとえば、こんなタイミングも見落としがちです。
- 健康診断や再検査を受ける前(経過観察などの指摘がつくと、加入のハードルが上がることがあります)
- 誕生日を迎える前(年齢が上がると、保険料も上がることが多いためです)
もちろん、慌てて不要な保険に入る必要はありません。ただ、「元気なうちのほうが、選べる幅は広い」。この点だけは、加入に苦労したお客様を見てきて、私自身も経験したからこそ、伝えておきたいと感じています。
診断後でも、そのときの結果だけで諦めなくていい
すでに持病が見つかっている方にも、お伝えしたいことがあります。私の場合、診断の当初は入れる死亡保険がありませんでした。数年後に緩和型が登場し、私も一度はそれに加入しています。それでも保険料の高さが気になって、ダメ元で申し込んだ別の会社では、非喫煙者標準体で通りました。
保険は、会社によって審査基準が違いますし、新しい商品も出てきました。その時点の結果や、特定の会社の判断だけで、諦めてしまわないことが大切だと感じています。
ただ、健康なうちに比べれば、手間も不確実さも大きいのが正直なところです。だからこそ、早めに動くに越したことはありません。
会社によって結果が変わった詳しい経緯と、”複数の会社を比べる”ことの大切さは、持病でも保険に入れた|「難しい」と言われた私が別の会社で通るまでに書いています。
まとめ
- 病名の診断前後で、保険に入れる選択肢は大きく変わります。私は医療・がんを診断前に通常どおり入れられましたが、死亡保険は診断後で、当初は入れるものがありませんでした
- 難しくなるのは新規加入だけでなく、いまの保険の見直しも同じです。だから、必要な保障は健康なうちに一度考えておくほうが有利です
- 診断後でも、その時点の結果や特定の会社の判断だけで諦めないでほしいと思います。会社によって基準は違い、新しい商品も出てくるからです
「もっと早く考えておけばよかった」。死亡保険のとき、私は少しだけ、そう思いました。だからこそ、まだ元気な今のうちに、一度だけ整理してみてほしいと思います。
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