HSP気質で6回の転職をしながら、働いてきました。もともと、環境が合わないと人一倍疲れやすいタイプです。そんな自分に戸惑うことも、たびたびありました。

- 仕事のあと、ぐったりして何もできなくなるHSPの方
- 休んでも疲れが抜けきらないと感じている方
- 「なぜ自分だけこんなに疲れるのか」と戸惑っている方
ただ、いま振り返ると、その疲れやすさには理由があり、環境によって大きく変わるものだと分かります。
なぜHSPは仕事で人一倍疲れるのか
疲れやすさはHSPの気質によるもので、体力や気合いの問題ではありません。大きく3つの理由があります。
- 刺激と情報を、常に深く受け取っている
- 人の感情まで、一緒に背負ってしまう
- 仕事を、家まで持ち帰ってしまう
刺激と情報を、常に深く受け取っている
そもそもHSP(Highly Sensitive Person)とは、提唱者のエレイン・アーロン博士が示した「生まれつき感受性が強く、まわりの刺激を深く受け取りやすい気質」のことです(参考:エレイン・アーロン博士の公式サイト(英語))。オフィスのざわつきや電話の声、視界に入る人の動きまで、ふつうなら聞き流せる刺激を一つひとつ拾いやすいところがあります。
しかも、それを深く処理するので、頭のなかは常にフル回転です。特別なことをしていなくても、ただそこにいるだけでエネルギーを使い続けているため、疲れがたまりやすくなります。
人の感情まで一緒に背負ってしまう
人の感情に影響されやすいのも、大きな要因です。同僚が不機嫌だと、自分のことのように気になってしまいます。相手の気持ちを察するのは得意でも、その敏感さのせいで、感情のやりとりに消耗しました。
自分が進行役をつとめる会議では、とくに消耗しました。「うまくやらなきゃ」「進行が下手だと思われないか」と、相手からどう見られるかが気になって、事前に何通りも考えすぎてしまうのが常でした。話の中身以上に、その場での見られ方に神経を使っていたのだと、いまは分かります。
探しているのは”相手にとっての正解”
そもそもの思考として、「自分にとっての正解」ではなく「相手や周りにとっての正解」を考えがちな点も、疲れを大きくする要因です。
- 質問に対して、なんと回答したら適切なのか
- 相手はどんな回答や言動を求めているのか
- どう答えたら喜ばれるのか
こうしたことを、いつも頭の片隅で探しています。相手あってのことなので、はっきりした答えは出ません。その出口のない問いをずっと抱え続けることが、気づかないうちに一番エネルギーを使っていたように思います。
仕事を、家まで持ち帰ってしまう
HSPの方は、物事を深く考え込むほど、仕事を手放しにくくなりがちです。退勤しても、「あの対応でよかったか」と頭のなかで反芻が続きます。一度気になると、そればかりに意識が向いて、目の前のことが手につかなくなることもありました。
体は家にいても、気持ちが仕事から離れられません。私も、昼間のやりとりを思い出すと、なかなか寝つけない日がありました。休んでいるはずの時間まで、消耗していたわけです。
疲れをためないために、私が意識していること
特別な回復法を、毎日きっちり続けているわけではありません。ただ、いろいろ試すなかで、自分なりに見えてきたことがあります。
派手なリフレッシュより、刺激を減らして休むほうが、私には合っていました。たとえば休日は、基本的に自宅で過ごすことが多いです。外へ出て気晴らしをするより、人混みや新しい刺激を避けて静かに過ごすほうが、疲れを翌日に持ち越しにくいと感じています。

ただ、リフレッシュのしかたは人それぞれです。体を動かして発散できる人もいれば、私のように静かに過ごすほうが合う人もいるでしょう。だからこそ、自分にとって刺激が「増える」過ごし方か「減る」過ごし方かを見分けることが、何より役に立ちます。
工夫しても、毎日消耗し続けるなら
工夫をしても、毎日すり減っていくばかりだと感じるなら、努力が足りないのではなく、いまの環境が気質に合っていないのかもしれません。
刺激が多すぎる職場や、人間関係の緊張が続く環境では、どれだけ回復に努めても追いつかないことがあります。私自身、環境を変えたことで、同じ自分でも疲れ方がまるで変わりました。
「疲れやすいのは、自分が続けられないからだ」と感じている方は、その原因を一度切り分けてみてください。
→ 参考:HSPで仕事が続かないのは弱さじゃない|6回転職した私の結論
働き方を変えることも考えるなら、HSPに向いている転職・仕事探し完全ガイドで全体像を確認しておくと動きやすくなります。
環境を変えたいと感じたら、HSPの気質を理解して求人を紹介してくれる転職エージェントに相談すると、消耗の少ない働き方も一緒に探してもらえます。
なお、消耗が抜けず気持ちの落ち込みが続くようなら、一人で抱え込まず、厚生労働省の働く人向け相談サイト「こころの耳」のような公的な窓口も頼ってみてください。
まとめ
- 疲れやすいのは気質のせいで、体力や気合いの不足ではない
- 刺激と情報を深く受け取り、人の感情まで背負うから消耗する
- 疲れ方は日や環境によって変わり、合わない環境ほど消耗しやすい
- リフレッシュのしかたは人それぞれ。自分にとって刺激が増えるか減るかを見分けるのが大事
- 工夫しても消耗し続けるなら、環境との相性を見直す
疲れやすい自分を、どうか責めないでください。それは、繊細で、刺激を深く受け取りやすいからでもあります。まずは、自分にとって何が刺激になっているのかに気づくところから始めてみてください。


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