私は転職を6回していて、自分から退職を伝えたことが5回あります。

- 辞めると決めたのに、上司にいつ伝えればいいか迷って先延ばしにしている
- 伝えたあと、職場でどんな目で見られるかが気になる
- 引き止められたり、話がこじれたりしないか不安に感じている
振り返ると、私の場合は伝え方そのものより、伝える前の迷いと、伝えたあとの職場の空気が気になっていました。実際に伝えてみると、話は退職日や引き継ぎの段取りで終わり、辞めると決まってからは気持ちが楽になっています。
この記事でわかること
– 退職を言い出せないとき、何を先回りして考えているのか
– 実際に伝えたときと、伝えたあとの職場の様子
– 切り出す前に決めておくと、伝えやすくなること
※HSP(Highly Sensitive Person)は、刺激や人の感情を受け取りやすい気質を指す考え方で、病気や障害ではありません。ここで書くのは、私個人の体験です。眠れないなど心や体に不調が出ているときは、伝え方より先に、休むことを考えてください。
退職を言い出せないのは、伝える前とあとが気になるから
私がなかなか言い出せなかったのは、伝える当日より、その前後のことを先に考えてしまっていたからだと思います。いつ切り出せばいいか、伝えたら話がこじれないか、職場に知られたらどんな空気になるか、と、次々に頭に浮かんでいました。
気になっていたことと、実際どうだったかを並べると、次のようになります。
| 時間 | 気になっていたこと | 実際どうだったか |
|---|---|---|
| 伝える前 | いつ切り出せばいいか迷う | 次の職場を決めてから、上司に時間をもらって一対一で伝えた |
| 伝えるとき | 引き止められたり、話がこじれたりするかもしれない | 大きな引き止めはなく、退職日・引き継ぎ・有給休暇の段取りの話で終わった |
| 伝えたあと | 職場に知られたあと、どんな空気になるか | 多少の気まずさはあっても、辞めると決まると気持ちが楽になった |

今思えば、私の場合はHSPの気質もあって、起きるか分からないことまで考えて不安になっていたのかもしれません。
HSP向けの退職の情報を見ると、言い出しにくい理由として、相手の反応を先回りして想像してしまうことや、伝えたあとの気まずい空気が怖いことのほか、職場に迷惑をかける罪悪感や、「抜けられると困る」と優しく引き止められると断りきれないことがよく挙がっています。
伝える前に、転職先と退職理由を決めておく
転職先を決め、退職理由を用意してから伝えると、上司との話がスムーズに進むと、私は感じています。
転職先を決めてから伝える
転職先が決まっていれば、上司に「次はもう決まっている」と伝えられるので、私には話しやすかったです。私はほとんどの転職で、転職先を決めてから、直属の上司に時間をもらって一対一で伝えていました。転職先が決まってから退職するまでは1〜2か月ほどで、転職活動を含めると3〜4か月ほどです。転職サービスのdodaの解説でも、転職活動にかかる期間は全体で2〜3か月が目安と書かれています(doda「転職活動の進め方 完全ガイド」)。
退職理由は、次にやりたいことを伝える
退職理由は、今の職場への不満ではなく、次にやりたいことを伝えていました。あわせて、それが今の職場では叶えられないことも伝えています。
退職の本当の理由が不満だろうことは、上司も半分は察していたはずです。何でも話せる関係の上司なら違うと思いますが、私は次にやりたいことと、なぜ今の職場ではそれができないのかを、自分の中で整理してから話していました。この伝え方で、上司が理解して納得してくれた職場もあります。
伝えてしまえば、話は退職日と引き継ぎの相談に移る
私の場合、大きな引き止めをされたことはなく、話は退職日・引き継ぎ・有給休暇の段取りで比較的スムーズに終わりました。
会社によっては引き止められたり、話がこじれたりするかもしれない、と多少は想像していました。実際に伝えたあとに話し合ったことは、次のようなものです。
- 退職日をいつにするか
- 引き継ぎを誰に、どう進めるか
- 有給休暇をどう消化するか
私にとっては、あっさり終わってくれるほうが助かります。
伝えたあとの気まずさは、辞めると決まれば軽くなる
気まずさはあっても、辞めると決まれば気持ちは楽になりました。
伝えたあとの職場には、残念がってくれる人や、声をかけてくれる同僚もいました。気まずさがまったくなかったわけではありませんが、辞めると決まると、正直なところその会社から気持ちが離れていくので、気は楽でした。
伝えやすさは、上司との関係と、次にやりたいことの整理で変わる
振り返ると、次の2つがあると伝えやすかったと思います。
- 直接話す上司との関係:上司が理解して納得してくれた職場もあれば、声をかけること自体が難しかった職場もあった
- 次にやりたいことの整理:次にやりたいことと、今の職場ではそれができない理由が自分の中で整理できていると、「やりたいことがある」と話しやすかった

たとえば、職場に馴染めないまま入社して約4か月で辞めたときは、上司に声をかけにくく、入って早々に逃げ出すような気がして、退職をいちばん切り出しにくかったです。次の職場はまだ決まっていませんでしたが、転職先の面接はいくつか進んでいたので、上司には「候補はいくつかある」とだけ伝えました。話してからは、ずっとモヤモヤしていた気持ちが晴れて、すっきりしたのを覚えています。
上司との関係は、辞めると決めてからでは変えられませんでしたが、次にやりたいことの整理は、伝える前に自分でできます。
切り出す前に決めておきたい3つのこと
伝えるのを迷っているなら、次の3つを先に決めておくと、伝える前の迷いが少し減ると思います。
– いつ伝えるか(就業規則の申出の時期から、退職日を逆算する)
– 次にやりたいことと、今の職場ではそれができない理由を整理しておく
– 次の職場を決めてから伝えるか、決める前に伝えるか
まだ辞めるかどうか迷っている段階なら、先に辞めたい理由を整理しておくのもいいと思います。私の場合の分け方は、こちらに書きました。
いつ伝えるかを決める
辞めたい時期を先に考え、そこから逆算して上司に伝える日を決めます。就業規則で退職を申し出る時期(たとえば「1か月前まで」)を決めている会社もあるので、切り出す前に就業規則を一度見ておくと、退職日の相談がしやすいはずです。
正社員など期間の定めのない雇用では、辞めると申し入れてから2週間がたてば、会社の承諾がなくても退職できる(民法627条)。就業規則で「1か月前まで」などと決まっていて、それが著しく長くなければ、まずは就業規則に沿って申し出るのがよい。(民法627条(e-Gov法令検索)と厚生労働省 茨城労働局「よくあるご質問」の内容を要約)
契約社員など働く期間が決まっている契約では扱いが変わり、困ったときは労働局の総合労働相談コーナーにも相談できます。
次にやりたいことを整理しておく
私も、次にやりたいことが自分の中で整理できているほうが話しやすかったので、次にやりたいことと、それが今の職場ではできない理由を、伝える前に整理しておくのがおすすめです。
次の職場を決めてから伝えるか
次が決まっていると、「次はもう決まっている」と伝えられるので、私はできるだけ次を決めてから伝えていました。次を決めてから伝えたい人は、働きながら転職エージェントに相談すると、求人票には載っていない職場の雰囲気や離職率も、担当の方に聞くことができます。私も転職のときに、担当の方から雰囲気や離職率を聞いていました。
エージェントどうしを比べたい方は、こちらにまとめています。
HSP向けの退職アドバイスでよく見られる工夫
HSP向けの退職アドバイスでは、ほかにも次のような工夫がよく挙がっています。
- 理由は前向きに、短く伝える(不満をそのまま言うと、解決策を出されて引き止められやすい)
- 次の職場を決めてから動く
- 引き止められたときの返し方を、先に決めておく(待遇の改善などを示されても、辞めることは決めたこととして伝える)
- 伝えることをメモにして、見ながら話す
次にやりたいことを理由にすることと、次を決めてから動くことは、私もやっていました。引き止められたときの返し方の準備や、メモは使いませんでしたが、引き止めが心配な方や、話しているうちに言葉に詰まりやすい方には、そうした準備が役に立つかもしれません。
対面で伝えるのがつらい場合は、書面やメールで退職の意思を示す方法もあります。
まとめ
- 退職を言い出しにくかったのは、伝える前の迷いと、伝えたあとの職場の空気を先に考えていたから
- 伝えたときは大きな引き止めもなく、退職日・引き継ぎ・有給休暇の段取りの話で終わった
- 伝えたあとは多少気まずくても、辞めると決まると気持ちが楽になった
- 伝えやすさは、上司との関係と、次にやりたいことが自分の中で整理できているかで変わった
退職を伝える前に次の職場を決めておきたい方は、在職中に転職エージェントに相談しておくと、職場の雰囲気も聞いたうえで次を選べます。私も転職のときに、リクルートエージェントを使いました。
言い出せずに迷う時間は、私にも毎回ありました。まずは、いつ伝えるかと、次にやりたいことの整理から始めてみてください。



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