私は職場で「HSPだからこうしてほしい」とは言わずに、苦手なことをそのつど話してきました。HSPと言わなくても、苦手なことは職場に伝えられると、自分の経験から感じています。

- 職場の上司や同僚に、HSPだと伝えるべきか迷っている
- HSPだと話したら、言い訳のように受け取られないか気になる
- 人が多い会や目立つ役が苦手なことを、職場でどう伝えればいいか知りたい
この記事でわかること
– HSPと言わずに、苦手なことを職場に知ってもらう伝え方
– HSPだと話す相手と、話さない相手の決め方
– 苦手なことを言い出せない職場にいるときの考え方
私は今の会社に入って間もないころに、HSPという言葉を知りました。そのため、職場でHSPの話をしたことはそれまでなく、今の職場が初めてです。面接でHSPを伝えるかどうかは、HSPで転職回数が多いのは不利?6回転職した私の面接突破術に書きました。
HSPという言葉を知ったばかりで、自分に当てはまるのかまだ整理できていない方は、先にHSPの特徴を確かめてみてください。
職場には「HSP」と言わず、苦手なことを好みとして伝えてきた
今の職場では、人が多い会と、人前で目立つことの2つを、苦手だと伝えています。どちらも気質の説明はせずに、「好きじゃない」という自分の好みとして話してきました。一方で、性格が似ていると感じた同僚には、HSPだと話したこともあります。
ふだんの雑談で「人が多いのは好きじゃない」と話す
会社の飲み会のように人がたくさん集まる場については、ふだんの雑談で「人が多いのは好きじゃない」と話しています。誘われたときも「そういった会苦手なんで、積極的には行かないんです」と返すことが多く、気質の説明まではしていません。
職場の人と適度な距離感を自分で作るのは、ありだと思っています。誘いの断り方や、職場の人との距離の取り方は、こちらに詳しく書きました。
目立つ役は、苦手だと伝えて裏方を選ぶ
もう一つの苦手は、会社のインタビューを受けることや、人前に立つことのような目立つ役です。もともと目立つことは好きではありませんが、今はあえて、こうした役の話が来たらそのつど苦手だと伝え、裏方でしれっとしているようにしています。承認欲求がないわけではないものの、余計な刺激に巻き込まれないように、粛々と進めてそっとサポートするのが性に合っていると気づいたからです。
人前に立つ役を頼まれたときも、HSPという言葉は使わず、好みとして伝えてきました。同じ考え方を紹介している人もいます。HSPのキャリア相談をしている方のnoteでは、HSPという言葉にこだわらず、困りごとを具体的に伝える方法が書かれています(HSPの職場カミングアウト、するべき?しないべき?後悔しない決断のコツ)。
そのつど伝えるうちに、誘い方が変わった
誘われるたびに同じことを話しているうちに、「人が多い会は好まない人」というキャラクターが、職場に浸透していきました。

今では、誘う側も「ダメ元」で声をかけてくる感じで、私が断っても「ですよねー」と返ってきます。浸透したと感じた場面は、たとえば次の2つでした。
- 飲み会に誘ってくれた人が、誰を呼ぶか考えていたときに、「(私)さんは大人数好きじゃないですもんね」と言ってくれた(嫌味ではなく)
- 会社の飲み会について、別の人からチャットで「いきます?」と聞かれ、「予定あった気がしますw」と返したら、「だと思いましたw」と返ってきた
HSPだと話す相手は、様子を見て決めている
「HSP」という名前まで話すかどうかは、相手を見て決めています。私の場合、話した内容は相手によって次のように分かれました。
| 相手 | 話したこと |
|---|---|
| 性格が似ていると感じた同僚 | HSP気質があること |
| 社長など | 「パーティとか苦手なんですよね」(好みとして) |
| 上司 | HSPのことは話していない |
性格が似ていると感じた同僚には話した
その同僚とは、思わぬ共通点が見つかったことをきっかけに話すようになり、2人で飲みに行きました。そのときのことです。どことなく性格が似ているなと感じていたところに気にしすぎの話題になり、相手の話を聞いていて、多少お酒の勢いもあって、こう話してみました。
「繊細なんですね、私も意外と近くて、HSP気質って知ってます?それ結構あてはまるんですよ」
すると同僚は「え?私も!」とびっくりしていて、2人ともHSPだとわかり、そこから一気に距離が近づいたと感じています。

その同僚とは仕事で気になるところが似ていて、たとえば情報発信ひとつにしても、2人とも同じようなところにとても気を遣います。同じ感覚で仕事ができる人がいて、職場の安心感が大きく変わりました。いろいろ話すうちに、HSPの人が多い職場だったこともわかったのを覚えています。
HSPの話をしない相手
職場の人の中には、HSPの話をしない相手もいます。たとえば次のような人です。
- 最後は根性や、営業としての姿勢の話になる人(体育会系かどうかは関係ありません)
- 自分のペースを大事にしていて、場の空気にはあまり合わせない人
- 認められたい気持ちが前に出やすい人
その人たちが悪いわけではありません。私にとっては、話しにくい相手です。また、「気質を言い訳にしてもしゃーない」と考えていそうな人には、「ちょっとやめとこう」と思って、HSPの話はしません。
社長などには、好みとして話した
社長などには、HSPという気質の名前は出さずに、「パーティとか苦手なんですよね」と話したことがあります。ある程度の付き合いがあって、そう話しても悪く受け取られないだろうと思えたからです。自分の好みとして話したので、言い訳のようにも聞こえにくかったと思います。
上司には話していない
上司には、自分がHSPだと言ったことはありません。わざわざ伝えるほどのことでもないかな、と思っています。
上司との関係によっては、伝えたほうが仕事の進め方を相談しやすい場合もあるかもしれません。上司にHSPだと言うかどうかは、人によって違っていいと私は考えています。
仕事のしやすさに関わる配慮を、具体的に頼む方法もある
HSPについて書かれた記事では、職場で困っていることを具体的に伝える方法や、周りができる配慮も紹介されています。私自身は頼んだことはありませんが、たとえば次のような例が挙がっていました。
- 集中して作業するときに、イヤホンを使わせてもらう
- 急な変更は苦手なので、指示をできるだけ早めにもらう
- 静かに作業できる場所を使わせてもらう
- 指示やスケジュールを、はっきり共有してもらう
出典:HSPの職場カミングアウト、するべき?しないべき?後悔しない決断のコツ(ゆい@HSPキャリア相談員)/HSPさんが働きやすい職場づくり|上司・同僚ができる5つの配慮(HSPランド)
どの例も、HSPという名前ではなく、何に困っていて、どうしてもらえると助かるかを伝えています。
配慮として頼んだわけではありませんが、私も上司への報告を、対面ではなくチャットやメモにしたことはあります。今の職場はオンラインでの仕事が中心で、やりとりは基本的にチャットです。チャットなら、直接話すよりも考えを整理してから送れるので、私にとってはメリットになっています。
言い出せない職場にいるなら、自分を責めなくていい
ここまで書いたことは、今の職場だから言えた面もあります。以前の職場では、同じようにはできなかったこともありました。
人が多い会を断れるかどうかは、職場によって違った
若手のころの職場では、人が多い会に誘われると、なかなか断れませんでした。一方、約4年働いた不動産会社では、営業の人たちと飲みに行くことは基本的になく、たまに誘われても断っていました。営業の人たちが比較的若く、私は年上のほうだったので、ノリが少し違うということで断れていた面もあります。
今の職場で言えるようになった理由を振り返ると、次のようなことがあります。
- 飲み会がもともと少ない
- 年齢層が比較的高く、ワイワイガヤガヤした感じではない
- 社歴が長くなるにつれて、いろいろ発言しやすくなった
私の場合、苦手なことを言えるかどうかは、長く勤めたことだけでなく、職場の環境にも左右されていたと感じています。
5人の代理店では、社長に苦手なことを言える関係ではなかった
以前、約2年働いた5人の保険代理店では、実質ほぼ社長と2人で仕事をしていました。HSPという言葉も、まだ知らない頃のことです。社長とは、「こうしてもらえると助かります」と話せる関係ではありませんでした。
私は、前後の流れを踏まえて聞いてもらえると考えやすいと感じていました。たとえば「このやり方についてこう考えている。こうしたいと思っているが、〇〇君はどう思う?」という聞き方ですが、そうしてほしいということも、社長本人に伝えたことはありません。
社長とのことは、ベテランの事務の女性に話したことがあり、「一緒にいるの大変でしょ?」と言われていたのを覚えています。ただ、事務の女性を含む職場の女性2人は、社長と私の仕事にはあまり関わってきませんでした。
苦手なことを言える関係かどうかは、自分の伝え方だけでは決まらないと、今振り返って思います。その社長とのやりとりで私が何に消耗していたかは、こちらの記事に書きました。
言える職場かどうかも、環境を選ぶときの目安になる
言い出せない職場にいるなら、自分の伝え方ばかりを責めなくていいと私は思います。
職場の雰囲気は、入る前に転職エージェントの担当者に聞いて確かめたことがあります。
不動産会社に入る前に確かめたこと
転職エージェントの担当者に、職場の雰囲気や離職率を聞いていました。入ってみると、聞いていたとおりの職場でした。
担当者からは、社長の言葉として「トップ営業マンの中途は要らない。売ることが仕事ではない」とも聞いていて、次の点から合いそうだと思いました。
– 数字で競わせないスタンスである
– 売れればいい、ではなく顧客目線を実践している
– 環境面では、落ち着いた人が多そう
今の会社を選んだときも、飲み会の少なさや職場の雰囲気を意識しました。今の職場を、今すぐ変えなくても大丈夫です。次に転職などで職場を変えるときは、飲み会の多さや職場の雰囲気から、苦手なことを言える職場かどうかも見てみてください。
職場の何を見て選ぶかは、こちらにまとめました。
まとめ:苦手なことは「HSP」と言わずに伝えられる
- 職場には「HSP」と言わなくても、苦手なことは伝えられる
- 苦手なことは一度でなく、そのつど伝えると周りに浸透していく
- HSPだと話すかどうかは、相手の様子を見て決めればいい
- 言える職場かどうかも、職場を選ぶときに見ておく
私の場合は、HSPという名前を出さなくても、苦手なことをそのつど伝えるうちに、「人が多い会は好まない人」と周りに知ってもらえました。一方で、性格が似ていると感じた同僚には、HSPだと話したことで同じ感覚で仕事ができる相手が見つかり、職場の安心感が変わったという経験もあります。HSPだと話すかどうかは、相手の様子を見て決めて大丈夫です。
HSPだと伝えるかどうか迷っているなら、まずは「HSP」という言葉を使わずに、苦手なことを1つだけ職場で話してみるのも一つの方法です。読んでくださった方が、苦手なことを言える職場で働けることを願っています。職場を変えることも考えている方に向けて、担当者との相性で転職支援サービスを比べた記事も書きました。







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