私はHSP気質で、これまでに6回転職し、ほとんどの職場で営業をしてきました。振り返ると、働きやすさは、在宅か少人数かより、仕事中に人の目がどれだけ近いかで変わると私は感じています。同じテレアポでも、一人でかけられる環境なら、まだ頑張れたからです。ここでいう人の目が近いとは、すぐそばで見られたり、電話を聞かれたりすることを指します。

- 在宅や一人の仕事に変えれば、楽に働けるのか知りたい
- 今の働き方がしんどいが、何を変えればいいのか分からない
- 人の目が気になって、自分のペースで働けない
この記事でわかること
- 少人数の職場でも、人の目が近いと楽にならない理由
- 人の目を気にせず、自分のペースで働けた職場の例
- テレアポでも、一人でかけられる場所があれば続けられた理由
刺激が一度に重なると、HSPの方は疲れやすい
HSP(Highly Sensitive Person)は、提唱者のアーロン博士が示した「生まれつき感受性が強く、まわりの刺激を深く受け取りやすい気質」のことです。病気や障害ではありません。
アーロン博士は、感受性が高い人がなぜ疲れやすいのかを、次のように説明しています。
その場の細かいことに全部気づく人が、覚えておくことの多い状況や、うるさく散らかった状況、あるいは長く続く状況(2時間の通勤など)に置かれれば、処理する量が多いぶん人より早く消耗するのは当然に思える。(FAQ・DOESの根拠より拙訳)
アーロン博士の説明は、細かいことに気づきやすい人ほど、いろいろな刺激が重なると疲れやすいという意味だと私は理解しています。私も、相手の機嫌が気になったり、頼まれごとが一度に重なったりすると、疲れを感じてきました。
仕事中に誰かに見られていると、私は目の前の仕事に加えて、周りの反応まで気にしてしまいます。人が多いオフィスで電話をかけると、周りが気になって声が小さくなっていたほどです。人の目が気になる場面がどれくらいあるかは、職場によって違いました。HSPの特徴そのものは、こちらの記事にまとめています。
少人数の職場でも、人の目が近いと楽にならない
HSPに合う働き方というと、次のようなイメージがあるかもしれません。
- 在宅勤務がいい
- 少人数の職場がいい
ただ、少人数の職場でも、落ち着いて働けるとは限りませんでした。
少人数でも、上の人の目が近いと落ち着かない
社長とほぼ二人で働いた小さな保険代理店は、次のような職場でした。
- 社長と二人きりで働く時間が長い
- 仕事のやり方を、細かく指示されることはほとんどない
- 社長がいるときは、テレアポも社長の目の前でかけていた
日々の細かい指示は少なくても、電話の声は社長に聞こえていて、話す内容や提案について、たまに何か言われることもありました。社長に聞かれていると思うときつく、社長がいないときに集中して電話をかけていたほどです。
私の場合、少人数の職場でも、上の人の目が近いと落ち着いて働けませんでした。そのため、少人数の職場を選ぶときは、人数の少なさより、上の人とどのくらい近くで働くかを見ておくと安心だと思います。この職場を辞めた理由は、営業職で続けられる職場を選ぶ3つのポイントに書きました。
在宅で楽になったのは、人の目が減ったから
今の職場は、出社が基本週1回で、ほかは在宅です。在宅の日は、電話を聞かれることも、周りの目を気にすることもありません。そのため、ストレスが少なく、自分のペースで仕事を進められます。ただ、仕事が捗るかどうかで言えば、理由は人の目だけではありません。会社では、人がいるとつい話してしまって、意外に進まないことも多いからです。
今の職場では、既存のお客さまに対応しながら新規のお客さまも担当するので、テレアポもある程度は必要です。テレアポを自宅から一人でかけられることも、今の職場を続けやすい理由の1つだと思います。
そのため私は、「在宅か出社か」だけでなく、仕事中に人の目がどれくらい近いかを、いちばん気にかけるようになりました。

人の目を気にせず働けると、自分のペースで進められる
今の職場では、自宅で一人で電話や作業ができます。ただ、在宅かどうかより、一人になれるかどうかで、私の働きやすさは変わりました。また、続けてこられた理由は、人の目だけではありません。入社したころに営業の大部分を任せてもらえたことも、大きかったと思います。
一人でかけられる環境なら、テレアポでも頑張れる
今の職場でも、テレアポは好きではありません。それでも今は、前ほど辛いとは感じずに続けられています。理由は次の3つです。
- 自宅で、誰にも見られずに電話できる
- 入社したころは営業担当が私一人で、営業の大部分を任せてもらえた
- ベテラン社員になり、気持ちに余裕が出てきた
完全歩合の保険会社で営業をしていたころも、テレアポ自体は辛かったものの、会議室に一人こもってかけていたので、まだ頑張れました。今でも事務所で電話するときは、一人になれる場所でかけています。
人のそばでかけると、一人のときとは声の大きさも話し方も違ってきます。1件をかけるスピードが変わるので、かけられる件数にも差が出るほどです。同じテレアポでも、一人で誰にも見られずにかけられる環境なら、私は気が楽に続けられます。
視線を感じる環境だと、自分のペースで進めにくい
次のような場面では、私は落ち着いて働けませんでした。
| 場面 | 私に起きたこと |
|---|---|
| 人が多いオフィスでの電話 | 周りが気になり、電話の声が小さくなった |
| 自分の商談への社長の同行(社長とほぼ二人の職場の最初のころ) | 自分の対応が正しいか、不安になった |
| CCに多くの人が入るメール(今の職場) | 送りにくくなった |
人がいる中で電話をかけるときの緊張は、ほかの職場でも感じていました。営業メンバー向けの企画の職場(社内の営業担当に向けて、企画や仕組みをまとめて発信する仕事)では、人が多いオフィスの中で電話をかけるしかありませんでした。
不動産会社のFPの部署では、約20人が働く分室にいて、普段の作業は落ち着いてできましたが、人がいる中でアポの打診や提案の電話をかけるときは、やはり緊張しました。
アポの電話はもちろん、内容に自信が持てない電話を人に聞かれると、今でも緊張します。
どれも、仕事中に誰かに見られている、評価されていると感じる場面です。私は、視線を感じる環境だと、自分のペースで仕事を進めにくくなります。電話中・同行・メールの送信のように、場面ごとに振り返ると、自分がどこで疲れやすいかが見えやすくなるかもしれません。
人の目が気にならない場所なら、落ち着いて働ける
反対に、次のような場所では、ストレスを抑えて働けていました。
- 今の職場で、自宅から一人で電話や作業をする
- 不動産会社のFPの部署で、人はいても詮索されない分室で作業する
周りから見られにくく、仕事について細かく詮索されない場所では、私は落ち着いて働けました。ただ、同じ職場でも、人の目を気にする場面は変わることがあります。今の職場では、会社が成長してチームの形になるにつれて、次のような変化がありました。
- 報告のやり方が決まってきた
- 社内の人数も、何かを進めるときに関わる人も増えた
- 自分だけの判断では進まないことが多くなった
その結果、入社したころより、人の目を気にする場面は増えています。
次に転職するなら、私は電話をかける場所や、周りの人との席の距離を、次のように聞いてみます。実際に聞いた質問ではなく、振り返って考えた質問です。
- 電話をかけるときは、どこでかけることが多いですか
- 上司や周りの人とは、どのくらい近い席で働きますか
入社前に、面接などで職場の様子を確かめる方法は、次の記事にまとめています。
👉HSPに向いてない職場の特徴と選び方|6回転職して見えた3つのポイント
転職エージェントの担当者に職場の様子を聞くなら、私が実際に使った転職支援サービスを次の記事にまとめています。
お客さまが相談に来るか、自分から電話するかでも続けやすさは変わる
同じテレアポでも、一人でかけられるかどうかで、私の続けやすさは違いました。もう一つ、私の場合は、お客さまのほうから相談に来る仕事か、自分から電話をかける仕事かでも、働きやすさが変わります。
- 自分から電話をかける:テレアポなどで、自分からお客さまに連絡する
- お客さまのほうから相談に来る:別の部署がアポを取ったお客さまや、相談に来るお客さまに対応する
不動産会社のFPの部署では、不動産の営業担当がお客さまとのアポイントを取り、そのあとに私がFPとして相談に入る形でした。相談に来るお客さまは、最初から話を聞きたいと思っていました。そのため、自分から声をかけるときより、相談される立場のほうが、相手の話を丁寧に聞けて、私は力を出しやすかったのを覚えています。

今の職場でも新規のお客さまにはテレアポをしますが、一人でかけられるので、気が楽です。営業の仕事を探すときは、自分から電話をかける仕事が中心か、相談に来るお客さまに対応する仕事が中心かも、求人であわせて確かめておくと、選びやすくなると思います。相談に来てもらう営業のほうが続けやすかった理由は、営業職で続けられる職場を選ぶ3つのポイントのポイント2に詳しくまとめました。
まとめ:働きやすさは、在宅かどうかだけでは決まらない
- HSPの私の働きやすさは、在宅か少人数かより、人の目がどれだけ近いかで変わった
- 少人数の職場でも、上の人の目が近いと落ち着いて働けなかった
- 在宅で人の目が減ると、自分のペースで働けた
- 同じテレアポでも、一人で誰にも見られずにかけられると、まだ頑張れた
- お客さまのほうから相談に来る仕事は合っていたが、一人でかけられる場所があれば、テレアポでも続けられた
HSPという言葉を知る前、成果が出なかったときの私は、自分の努力が足りないせいだと考えていました。振り返ると、同じ営業でも、人の目の近さによって、働きやすさは違っていたと思います。
フリーランスや派遣など、私が経験していない働き方を考えるときも、人の目がどれくらい近そうかを想像してみると、自分に合うかを考えやすくなると思います。自分がどんな場面で疲れやすく、どんな環境なら力を出しやすいかを振り返ると、合う働き方が少しずつ見えてくるかもしれません。この記事が、職種だけで向き不向きを決めず、自分に合う働き方を考えるきっかけになれば嬉しいです。




コメント