
- 自分に合う仕事が分からず、転職に踏み出せずにいるHSPの方
- 気持ちの整理が苦手で、自己分析や言語化に悩んでいる方
- 自分のペースで相談できる、やさしい転職サポートを探している方
このような思いを抱えている方に向けて、この記事では、私自身の転職体験をもとに「安心して相談できた転職エージェント3社」をご紹介します。
やりたいことが明確でなくても、転職活動は始められます。うまく言葉にできなくても、話を丁寧に聞いてくれる担当者と出会えたことで、自然と前に進むことができました。
無理に話させたり急かしたりせず、気持ちをくみ取ろうとする姿勢が感じられる対応は、HSPの私にとって大きな安心材料となりましたので、ぜひ参考にしてください。
※関連記事:HSP気質の方が転職活動を進める際の全体像を把握したい方は、こちらのガイドも参考にしてください
HSPの私が転職で感じた「やりたいことが分からない」もどかしさ
「やりたいことが分からない」「選べない自分にモヤモヤする」など、転職活動中、そんな感覚に悩まされていました。ここでは、HSPの私が感じたもどかしさを振り返りながら、気づけたことをまとめています。
視野が狭くなっていて、可能性に気づけなかった
転職活動を始めた当初、私は「自分にはもうこの職種しかない」と思い込んでいました。
保険営業として働いていたこともあり、自然と「保険の営業職」に絞って探していたからです。
同じ業界業種としても多くのスタイルがある
たしかに保険営業にもいくつかのスタイルがあることは知っていましたが「自分に合った営業の形」という視点で比較したり、深く考えたりすることはありませんでした。
たとえば、ひとえに保険営業職でもこんな違いがあります。
- 一社専属と代理店
- 訪問型と来店型
- 完全成果報酬型と固定給型
- 保険専業か別事業がメインか
求められるスキルは異なる
求められるスキルや関わり方は大きく異なるにも関わらず、当時の私は「また同じような営業しかできない」と思い込み、選択肢を狭めていたように思います。
振り返ると選べなかったというより、最初から“見えていなかっただけ”だったのだと気づきました。
やりたいことや、自分に合う働き方をうまく言語化できなかった
「自分に合う仕事は何だろう?」と考えることはあっても、それを明確な言葉にするのが難しいと感じていました。自分の中にイメージはあっても、いざ言葉にしようとするとどう伝えればよいのか分からなくなってしまいます。
特に困ったのは、エージェントとのやり取りです
以下のような質問に対して、うまく答えられずに戸惑うことがありました。
- 「どんな仕事に興味がありますか?」と聞かれても、漠然とした返答しかできなかった
- 「どんな環境が合いそうですか?」と聞かれるたびに、自分でも分からなくなった
- 条件や待遇面ばかりを話してしまい、「本当の希望」を話し損ねた感覚が残った
言葉にすることが苦手だっただけ
考えていなかったわけではありません。ただ、思っていることを適切な言葉にするのが苦手で、結果的に自分の希望が相手に伝わらないまま終わることがよくありました。
「自分は何がしたいんだろう」と逆に不安になった
そうした経験が続く中で、「やっぱり自分は何がしたいのか分かっていないのかもしれない」と、不安や焦りが強くなっていきました。
「選ぶこと」に対してプレッシャーを感じていた
選択肢がいくつかあっても、「これだ」と決めることに強いプレッシャーを感じていました。
一度選んでしまえば、もう後戻りできないような気がして、なかなか判断ができなかったのです。
特に転職では、こんな不安が頭をよぎっていました
- 「本当にこの仕事でよかったのか」
- 「また合わなかったらどうしよう」
- 「今回も間違った選択だったと思うのが怖い」
自信がないまま選ぶことのストレス
自分の選択に自信が持てない状態で判断しようとすると、決めること自体がストレスになります。
その結果、どれも選べないまま時間だけが過ぎてしまう…そんなことも何度かありました。
HSPならではの「慎重さ」が動けなさにつながることも
HSPの私は特に、「どう思われるか」や「間違えたくない気持ち」が強く働きやすいタイプです。
だからこそ、選択肢を前にしてもすぐに決断できず、慎重になりすぎて動けなくなることがありました。
自分の気持ちを少しずつ言葉にできた転職エージェント3社
「何がしたいのか分からない」「うまく言葉にできない」そんな状態でも、安心して相談できたエージェントがありました。ここでは、私が実際に使ってみて、気持ちを少しずつ言語化できるようになった3社をご紹介します。
他にHSP向けエージェントや転職支援サービスを比較したい方はこちらの記事もご参考ください。
👉 HSPにおすすめの転職支援サービス10選【2025年版】|共感・急かさない・安心サポートで選ぶタイプ別ガイド
リクルートエージェント|質問の仕方が的確で、本質を見てもらえている安心感があった
リクルートエージェントは業界最大手ということもあり、「効率重視で、事務的な対応なのでは」と少し不安を感じていました。
ですが実際に面談を受けてみると、イメージとは違って、しっかり話を聞こうとしてくれている姿勢が伝わってきました。
本質を探る印象的なヒアリング
特に印象に残っているのは、質問の仕方です。
一方的にヒアリングするのではなく、こちらの考えを深掘りしてくれるような聞き方をしてくれました。
たとえば、こんなやりとりが印象に残っています。
- 「そのとき、どんな気持ちでしたか?」
- 「それって、どういう職場だと避けられそうですか?」
- 「逆に、何があると安心できそうですか?」
こういった問いかけに答えるうちに、自分でも整理しきれていなかった気持ちが少しずつ言葉になっていく感覚がありました。
考えを引き出そうとしてくれている姿勢が伝わってきて、「表面的な条件だけで判断されていない」と感じたのを覚えています。
もちろん担当者との相性はあると思いますが、私にとっては「ちゃんと向き合ってくれている」と思えた数少ないエージェントのひとつでした。
パソナキャリア|丁寧なヒアリングと、安心感のある“間”が心地よかった
パソナキャリアの面談では、最初から最後まで「急かされない空気」がとても印象的でした。
こちらの話をじっくり聞いてくれる姿勢があり、言葉を選びながらでも安心して話すことができました。
落ち着いて話せるスピード感
特に良かったのは、会話のテンポです。
沈黙があっても否定せず、待ってくれる“間”がありました。
そのおかげで、焦らずに考える時間を持てたことが、心の落ち着きにつながったように思います。
実際のやりとりでは、こんな風に感じました。
- 考えがまとまっていなくても、途中で遮られることがなかった
- 「まずは気になっていることから話してみましょう」と柔らかく促してくれた
- 条件の話よりも、「どういう環境だと安心できるか」を一緒に考えてくれた
結果として、自分の気持ちを自然な流れで整理することができました。
表現がうまくなくても、受け止めようとしてくれる雰囲気があり、「話してよかった」と素直に思えた面談の印象が強く残っています。
ネオキャリア/第二新卒エージェントneo|背中を押して動くきっかけを作ってくれた
担当者の具体的な言葉を細かく覚えているわけではありませんが、全体として「前向きに話しやすかった」という印象が強く残っています。
背中を押す、前向きでやさしいコミュニケーション
当時の私は、「今の仕事は違う気がするけれど、次に何をしたいかは分からない」という状態でした。
そんな曖昧なままの気持ちでも、否定せずに話を聞いてくれて、「それでも大丈夫ですよ」と安心させてくれる雰囲気がありました。
印象的だったのは、迷っている私に対しても、前向きな提案をしてくれた点です。
- これまでの経験を一緒に振り返りながら、「こういう方向もありますよ」と具体的な選択肢を提示してくれた
- はっきり希望が言えなくても、「だったら、こういう求人を見ながら考えてみましょう」と柔らかくリードしてくれた
- 「今すぐ決めなくても大丈夫ですよ」と言ってもらえたことで、急かされることなく安心して話を進められた
積極的なサポートスタイルではありましたが、私のペースを見ながら無理のない範囲で前に進めてくれる対応だったと思います。結果として、「まずは動いてみよう」と思えるようになったことが、今振り返っても転職活動を始める大きなきっかけになりました。
良さはあるけれど、素直に私には少し物足りなく感じた2社
どちらもサービスとしての質は高く、全体的に丁寧な対応でした。
ただ、当時の私のように「気持ちを整理しながら進めたい」というタイプにとっては、少しスピード感や深掘りの部分に物足りなさを感じることがあったため、ここでは、そんな印象を持った2社について、正直な感想をお伝えします。
DODA|情報は圧倒的だけど、自分の感情が少し置き去りに
DODAは求人の多さと情報量の多さが大きな魅力でした。全体の提案スピードも早く、効率よく進めたい人にはとても向いていると感じました。
一方で、リクルートエージェントと比較したとき、「気持ちや背景をくみ取ってもらえるようなやり取り」がややあっさりしていた印象があります。
当時の私は、自分の希望がまだ曖昧で、言語化ができない段階でした。そのため、「もう少し話を整理する時間がほしい」と感じる場面もありました。
スピード感を重視する人にはぴったりかもしれませんが、「気持ちに寄り添いながら進めたい」という方には合う・合わないが分かれるかもしれません。
type転職エージェント|丁寧だけど、もう少し“私”に踏み込んでほしかった
type転職エージェントの対応は、全体としてとても丁寧で、質問にも誠実に答えてくれる安心感がありました。形式的な流れはしっかりしていて、初めての転職でも迷わず進められるようなカウンセリングだったと思います。
ただ、リクルートエージェントと比べると、「なぜそう思うのか」「その背景には何があるのか」といった深掘りがやや少なく、もう一歩“自分自身の奥”に踏み込んでもらえたら嬉しかったというのが正直なところです。
こちらの話したことに対して丁寧にうなずいてくれる姿勢はありがたかったのですが、その言葉をなぞるだけで終わってしまい、「ここから先の整理が難しい」と感じる場面もありました。
「話しやすいけれど、決め手に欠ける」そんな感覚が残ったのが本音です。
「やりたいことが分からない」とき、HSPが転職を進める3つのヒント
「やりたいことが分からない」「考えがまとまらない」そんな状態でも、転職を進めるヒントはあります。ここでは、HSPの私が実感した前に進むための3つの視点をご紹介します。
「この仕事は自分に合っているのかな…」と感じたときは、逆に「避けたほうがいい環境」を知ることも助けになります。
👉 HSPが避けるべき職場の特徴3つのポイント|転職前に確認したいチェックポイント
「言語化できない気持ち」も、無理に整理しなくていい
頭ではモヤモヤしていても、まだ言葉にならないだけかもしれません。
焦って整理しようとせず、「今はまだ分かっていない自分」をそのまま認めることが、結果的に前進につながります。
「感覚ベース」で話せる相手がいるだけで、前に進める
「うまく説明できない」「まとまっていない」そんな状態でも大丈夫です。
自分のペースで話せる相手がいることで、不思議と気持ちが整い、方向性が見えてくることがあります。
「1社で決めない」ことで、自分の軸が自然と見えてくる
最初から1社に絞らず、いくつか話を聞いてみるだけでも気づきがあります。
エージェントごとの対応や質問の違いを通じて、「自分が何を大事にしたいのか」が少しずつ明確になっていきます。
また、同じエージェントでも担当によって相性も全く異なるので、エージェント以上に担当選びをという感覚を持ってもいいかもしれません。
タイプ別|HSPに合いやすい転職エージェント早見表
HSPタイプの方が安心して使えるエージェントを、「サポートスタイル別」に整理しました。
迷ったときは、自分のタイプや今の気持ちに近いところからチェックしてみてください。
タイプ | 特徴 | 該当エージェント | 向いている人 |
---|---|---|---|
🟩 共感・整理重視型 | 話をじっくり聞いてくれて、言葉にできない思いも拾ってくれる |
リクルートエージェント パソナキャリア | モヤモヤしたまま進めない/話して整理したい |
🟨 実行・前進サポート型 | 一緒に気持ちを受け止めながら、前向きに進めてくれる | ネオキャリア/第二新卒エージェントneo | 初めての転職/動けないままで不安 |
🟦 丁寧だけど効率型 | 事務的に進めたいが、最低限の安心感はほしい | type転職エージェント | 首都圏/対話より比較を重視したい |
🟥 求人数・効率優先型 | 情報量が多く、スピード感重視で提案が来る | DODA | 求人をたくさん見ながら比較したい |
特徴まとめ
エージェント名 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|
リクルートエージェント | 深掘りが得意/的確な質問で整理が進む | 考えをうまく言語化できない人 |
パソナキャリア | 丁寧で落ち着いたヒアリング/急かされない | 話すのがゆっくりな人/安心感を重視したい人 |
ネオキャリア/第二新卒エージェントneo | 前向きな伴走型/若手の相談に慣れている | はじめての転職/一歩踏み出したい人 |
気になったエージェントから、まずは話してみるのがおすすめです
HSPの方にとっては、「自分の中の答えを出す」ために誰と話すかがとても大切です。
この記事でご紹介したエージェントはすべて無料で登録でき、合わなければ無理に進めなくても大丈夫です。
▶︎ 公式サイト(無料登録)
各サービスの公式サイトです。まずは登録してみて動き出してみましょう。
まとめ|考えがまとまらない中でも相談しやすかった3社
今回紹介した3社は、そんな自分に対して、焦らせたり否定したりすることなく、ゆっくり話を聞いてくれました。
- ネオキャリアでは、不安をそのまま話せる雰囲気があり、動き出すきっかけになりました。
- パソナキャリアは、落ち着いた空気の中で対話でき、自分の気持ちに向き合う時間を持てました。
- リクルートエージェントでは、的確な質問で考えが自然と整理されていき、方向性が見えてきました。
どのエージェントも、「考えがまとまっていなくても相談して大丈夫」だと思わせてくれる対応が印象に残っています。結果として、自分なりのペースで転職活動を進められたことが、今振り返ってもよかったと思っています。
転職活動は、無理に「答え」を出さなくても大丈夫です。
まずは「話してみること」から始めて、自分の中にあるものを少しずつ言葉にしていきましょう。
私自身がそうだったように、「まだまとまっていない」「自信がない」という段階からでも、安心して相談できるエージェントに出会えれば、前に進むことができます。
あなたが、自分に合った場所で、無理なく働ける環境に出会えることを心から願っています。
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