- お金の相談をしたい!
- こういう時はFPに相談するのが良いんだよね?
- FP相談はどう活用したらいいの?
このように考えられる方も多いかと思います。
つまり、お金の専門家です。
ただ初心者にありがちですが、『とにかくFPなら有益な相談に乗ってくれる』
このように思っている方は注意です。
今回は、
- お金の知識が少ない初心者がFPに相談しないほうが良い理由
- FP相談を効果的に活用する方法
を解説していきます。
【お金の勉強】初心者はFPの言われるがまま行動してしまう
お金の知識が少ない方がFPに相談すると、言われるがまま『適切ではない金融商品を契約』してしまう可能性があります。
なぜなら、FPが提案した内容に対して自分で判断する知識がないからです。
金融商品に加入した理由が『FPが勧めてくれたから』となっている方は検討しなおしたがほうがよいかもしれません。
このように伝える理由として2つ解説します。
①FPの多くは商品販売が目的となっている
FPの多くは『商品の販売が目的』です。
皆さん、FPというとどういった業種の方を思い浮かべますでしょうか?
下の図をご覧ください。
これは、FPの所属している業種の割合です。
実は、以下の業種だけで50%の割合を占めています。
- 証券
- 銀行・金融
- 生保・損保
おそらく、多くの方が相談しているFPの方はどこかの金融機関に所属しているのではないでしょうか。
金融業者は、金融商品の販売手数料が売り上げとなります。
また、金融機関に所属していない独立系といわれるFPの方においても、多くの場合は商品販売手数料を受け取ることでビジネスを行っています。
たとえば、保険会社と代理店契約を行っていて、保険商品を販売することで手数料収入を得ている保険代理店なども典型的な商品販売型のビジネスモデルです。
FP相談において、以下のようなサービスを見かけたことはありますでしょうか?
- 無料でライフプランを作ります
- 無料のマネーセミナー
- 無料の家計相談
無料だと思わず気軽に相談したり参加してみたくなりがちですが、無料ということはどこかで収益を上げていかないと儲けがないですよね。
つまりそれが、最終的に商品販売手数料ということになります。
ちなみに、ライフプランはまず自分で作ってみることをおすすめしますし、自分でも十分作成できます。ライフプランの作り方はこちらの記事で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
FPから見た場合、相談者は最終的は商品販売見込み客だという認識を持つことが大事です。
②FPによって対策が偏ってしまい適切な解決にならない
先ほど説明した通り多くのFPはどこかの金融機関に所属していたり、金融機関の代理店として金融商品の販売を行っているケースがほとんどです。
この大きな問題は相談する人によって、解決策が偏ってしまうことです。
- 保険屋=保険販売
- 証券マン=証券販売
- 不動産マン=不動産販売
どの分野に所属しているかで解決策が変わってしまう時点で、相談者にとってベストな解決策になっている可能性は低いのではないでしょうか。
また、当然ながら専門分野が異な知識に偏りが生まれます。
例えば、保険中心に扱っているFPであれば、保険の知識は豊富にありますが『証券』や『不動産』に関する知識が豊富とは言い切れません。
少し話はそれますが、専門分野があるというのはFPに限った話ではないですね。
たとえば僕は税理士と仕事をする機会も多かったのですが、法人顧問ばかりをやっていて意外と相続税に詳しい税理士というのが稀だったりします。
一般の人は税理士といえば、すべての税務について詳しいと思いがちですよね。
お医者さんも、外科、内科、精神科など専門もさまざまです。
要するにFPもこれと同じで、相談する相手が何に強いのか、そこを見極めることがとても大切と言えるでしょう。
FP相談を効果的に活用する方法
それでは、FP相談を効果的に活用する方法を解説します。
相談するFPの所属している会社を調べる
具体的に相談することになった場合、まずは次のポイントを確認しましょう。
たとえば、保険会社の方や保険代理店の方であれば色々相談した結果、おそらく最終的に保険の加入や見直し提案が想定されます。
不動産(不動産投資)会社であれば、『不動産投資を行いましょう』が話の結論になり、証券を取り扱っていれば最終的に『投資商品』を勧めてくるはずです。
ですので、そのFPが所属している会社が「何の商材を取り扱っているのか」を知ることが重要です。
その商材が、最終的にFPが提案したい結論となります。
例として、FPの所属が保険代理店だった場合で見ていきます。
この場合、最終的に販売したいのは『保険』ということになるので、「このFPは最終的に保険の見直しや加入を提案したいんだな~」という認識を持ちながら話を聞いたり相談することが大切です。
その軸で相談していると、
- 商品を販売したいだけの人
- 本当に顧客本位で相談に乗ってくれる人
が見えてきます。
保険しか知らないような人であれば、『保険ありき』の話になりがちです。何しろ、それしか知らないためです。
保険以外も豊富な知識(金融や経済)がある人は、『保険はあくまで課題解決の1つの手段』ということをきちんと理解しています。
そのため、様々な観点からのお話をしてくれるでしょうし、他分野(不動産や証券など)の質問をしても的確な回答をしてくれるでしょう。
課題解決における手段として、保険を活用することのメリット・デメリットをきちんと伝えてくれます。
様々な知識があるからこそ『保険ではできないこと、保険でしか出来ないこと』を理解した上で提案をしてくれます。
これは、証券や不動産の分野の会社に所属しているFPでも同じことが言えます。
ですので、相手(FP)が求めるであろうゴール(結論)をしっかりと把握した上で話を聞くことはとても重要になってきます。
自身のマネーリテラシーを高める
一方、『FPの所属している会社がなにを扱っている会社か』を調べるだけでは十分ではありません。
やはり、ある程度は自分のマネーリテラシーを高める必要があります。
なぜかと言うと、『FPが言っていることが正しいのかどうか』判断し、取捨選択するためです。
前提知識がないと「判断」もできませんし、「質問」もできません。
FPといっても、大半は金融営業マンです。色々な営業テクニックを活用してきます。
うまい言い回しに乗ってしまい、気づいたら相手の思惑通りになっていた!なんてことのないよう、前提知識を持つことがとても大切です。
でも一体何を勉強すればいいの?という方も多いですよね。
こちらの記事でおすすめの勉強について解説していますので、ご参考ください。
~まとめ~【お金の勉強】初心者がFPに相談をしてはいけない理由
ここまでの話を聞くと、FPが一方的に悪者みたいなニュアンスに聞こえてしまうかもしれません。
ただ、決してそういうことではないです。
僕もFPの端くれですが、きちんと顧客のことを考えて相談に乗ってくれる人も数多く存在します。
FP側の問題だけでなく、お金の相談業務や資産管理業のみでビジネスとして成り立ちにくい日本の金融業界や日本人のマネーリテラシーが圧倒的に低いことも大きな問題です。
とにかく、お金というと『卑しい』というイメージが先行してしまう文化が起因している可能性はあります。
そのような背景があるにせよ、相談者側も最低限のお金の知識をきちんと備えていないからこそ、FPを疑うことができず、FP側も大した知識がないまま商品販売が可能です。
そのため、きちんとお金について最低限の基礎的な知識を蓄えることはとても重要でしょう。
あなたが相談に乗って欲しいのは
- 商品を売ることが得意な優秀な営業マンですか?
- 幅広い知識を持っている顧客本位なFPですか?
多くの人は後者ではないでしょうか。
『自分で勉強し判断しながら、足りないところをFPに聞いて相談する』ということができれば、失敗はなくなるはずです。
ぜひ1歩ずつ進んでいきましょう!
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